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たったった。ランニングの足音が昼下がりの住宅地に響く。規則正しく、けれど軽やかなリズムは若々しさが滲んでいる。気の向くまま住宅地を駆け抜けて、長尾景は額の汗を拭った。運動は好きだが、汗をかくのは苦手だった。
入り組んだ路地、学校横のあぜ道、都会にしては大きな田んぼに畑。一応駐車場のあるコンビニ。
ここは中央ではない。青々しい木々が生い茂る景色は美しい。空気も澄んでいて、余計なモノが見えることもない。頭上に広がる青空を見上げると、惚れ惚れするような晴天が広がっていた。
本来ならば中央区にある事務所で寝転がっている時間だ。北部まで散歩というわけでもない。
長尾は、依頼人に会いに来たのだ。